7/18 佐野元春@Zepp Osaka

大学院生のころ、テレビでミュージックビデオ番組が流行っていて、見ていて度肝を抜かれたのが佐野元春の Tonight であったのです。お洒落なアレンジ。ラテンのパーカッションとキーボードのピアノ音とブラスの組み合わせ。ビデオの佐野元春のポーズもいちいちかっこいいし、タイプライタを叩いているところのアイデアもいい。

Tonight の収録されているアルバム Visitors をチェックすると、ラップもいっぱい入っていた。このころ日本人でラップ採り入れている人は少なくて、喜んで聞きまった。最もラップ色の強い Complication Shakedown が好きで、カラオケスナック(当時ボックスはない)で試したら店員に皮肉られた覚えがある。

僕の佐野元春への入口はここだった。あとで知ったのだけど Visitors は以前からの元春ファンにはそれまでとあまりに違うことやったので評判悪かったらしい。そんなこととは関係なく Visitors とか Cafe Bohemia とかの、色々な音楽要素を採り入れたアルバムにはまりまくった。大阪城ホールの Visitors Tour Live にも行った。でも Visitors 以前のロックンロールも好きだ。

そんな佐野元春のライブに25年振りくらいに行った。チケットは先行当選でわりと良い番号。中央前から10人目くらいを確保。このツアーは最新アルバム Coyote の曲を本編で全部やる。しかも曲順もそのまま。

佐野元春は髪が白くなっていた。相変わらず元気だが今回の曲ではアクションは派手ではない。Coyote の曲はほとんどをアコースティックギターで。エレキは1曲とピアノで1曲。この Coyote というアルバム、雑誌などの評価は高い。良い曲はあるし、渋い。「君が気高い孤独なら」「Us」などが気に入っている。ただ、音楽的に新しいものがあまりないのかなと思う。僕は Visitors で衝撃を受けた経験からどうしても佐野元春には斬新なものを期待してしまうのだ。

アンコールは昔の曲を5曲。客はこっちの方がだんぜん盛り上がる。Yound Bloods とかアンジェリーナは大合唱。終演後も拍手なりやまず。僕もアンジェリーナには(新しくはないけど)鳥肌立ったし、楽しかった。そういえば、アンジェリーナは10年くらい前に違う静かなアレンジでやってたけど、やっぱり元のアレンジに戻しているわけで、佐野元春も、もういろんな意味で冒険はできなくなってるんだろうなと思った。

セットリスト

1. 星の下 路の上, 2. 荒地の何処かで, 3. 君が気高い孤独なら, 4. ヒナギク月に照らされて, 5. 裸の瞳, 6. 折れた翼, 7.呼吸, 8. ラジオ・デイズ, 9. Us, 10. 夜空の果てまで, 11. 壊れた振り子, 12. 世界は誰の為に, 13.コヨーテ、海へ, 14. 黄金色の天使

(4, 5 はアルバムではなくシングルかららしい)

アンコール
ぼくは大人になった, Young Bloods, Down Town Boy

再アンコール
約束の橋, アンジェリーナ