波動スピーカーMS1001-M (エムズシステム)

フジテレビのとくダネ!で小倉さんが取り上げてから人気が出ているそうですが、私もそれで知った一人です。 2009/11/14 に高松市内で開かれた試聴会で聴いて来ました。

まずカタログを見て驚いたのが意外に安いこと。漆塗りとかの特別仕様のものを除くと、このタイプが標準シリーズでは一番良くて、それでも136,000円。オーディオに興味のない方には高そうに見えるかもしれませんが、これの場合は左右二本買う必要がないので、従来型のスピーカーで言えば、一本68,000円相当。さらにもう少し安いグレードもあります。このお値段でこの音は驚異のコストパフォーマンス。

音は、低音から高音まで優れた臨場感で再現しており、特にそこに人が居るようなボーカルやアコースティック楽器の再現は素晴らしいと思いました。音場もこの一つで部屋中によく聞こえる空間ができあがっていて、驚きです。ただし、一本の筒の左右にスピーカーをつけているため、ステレオ感という意味では、二本のスピーカーを離して設置しているのにはかなわないのではないでしょうか。また、試聴イベントの主催の方もおっしゃっていましたが、音圧はあまりないので低音の音圧重視のロックにはあまり向かないようです。

かけられたCDの傾向はやはりアコースティック系やボーカル系が中心でした。Bill Evans の Waltz for Debby (Village Vanguard のライブ) ではスコット・ラファロのベースの音やライブハウス内のざわめきやグラスの音、ポール・モチアンのドラムのシンバル音の微妙なところまで再現できており、このスピーカーだけで広い音域を再現できていることがわかりました。Michael Jackson の She's Out of My Life ではマイケルのむせぶようなボーカルが生々しく伝わりました。アンプとして使っていたものは KENWOOD のアンプ付CDプレーヤーで5万円代のものだそうで、アンプをもっと良いものにしたらさらに凄いのかもしれません。

この音質であるにもかかわらず小型で、車では簡単に持ち運べますから、グループで旅行に出かけるとき、音楽好きが集まるのならこれとアンプ付CDプレーヤーを持ち込めばどこでも(高音質の)音楽パーティーができそうです。

また、人の声が生々しく再現できるので、遠隔会議などにも良いのではないかと思いました。オーデイオ装置がだめだと遠隔参加者の声がよく伝わらなくて会議で不利なんですよ!